臨床検査科

京都中部総合医療センター臨床検査科は、検体検査、生理検査、病理検査に分けられ、それぞれの業務は専門性も高く、各種学会認定資格を取得して業務を行っています。また、採血業務や健診センター業務、輸血管理業務も行い、他部門との連携によって効率的な診療補助を行っています。

検体検査(委託検査)

当院は検体検査を完全委託により、24時間体制で患者さんの血液・尿などの検査を実施しています。

生理検査

生理機能検査は医療機器を用いて患者さんの体(生体)からの情報を波形や画像として直接得ることができます。当院では循環器機能検査、呼吸機能検査、神経・筋の生理検査、腹部・血管の超音波検査など約20種類のさまざまな検査を実施しています。

生理検査部門の検査について

病理検査

患者さんの体から手術または検査目的で採取された臓器、組織、細胞より顕微鏡標本を作製・検査しています。組織学的検査・細胞学的検査・病理解剖の3分野からなります。

病理検査部門の検査について

生理検査部門の検査について

循環器機能検査(心臓及び血管系の検査)

心臓の検査 心電図検査 ベッドに仰向けになり胸と両手足首に電極をつけて行います。
心臓の筋肉(心筋)に流れる電気信号を波形にして、不整脈があるか、心筋の血液循環が不良(狭心症)になっていないか、心筋が壊死(心筋梗塞)していないかなどを調べます。
ホルター心電図
(携帯型心電図)
小型の心電図記録器を胸にテープで固定して一日普段通りに過ごして頂き、翌日に機器を外しに来院していただきます。
仕事中や食事時、睡眠中も常に心電図を記録するので、持続時間の短い脈の乱れや、狭心症発作など、短時間の検査でとらえることが難しい心電図変化を検出します。
24時間血圧モニター 24時間血圧計を装着して、血圧の日内変動などを調べる検査です。
心肺運動負荷試験
(CPX検査)
心電図・血圧・呼吸中の酸素や二酸化炭素の濃度を計測しながらエルゴメーター(自転車)をこいで行います。
心臓だけでなく、肺や運動に使われる筋肉の状態などを総合的に見て運動耐容能(体力)を調べます。
心臓超音波検査
(心エコー)
心臓超音波検査は、心臓の大きさ、動き、心臓の筋肉や弁の状態、血液の流れなどの観察や心臓の機能を評価することにより、心疾患をリアルタイムに診断します。
超音波は人体に無害で、検査による痛みなど苦痛がなく、繰り返し行えるため、検査する目的は一般的なスクリーニング検査から心臓手術後の人工弁機能の機能評価など多岐にわたります。
当院では治療方法の選択や治療効果判定、手術時期の決定などの検討のため、月に一回循環器内科医師とともに実際の画像や治療経過などをみながら合同心エコーカンファレンスを行っています。
血管の検査 CAVI&baPWV検査 ベッドに仰向けになり両上腕と両足首の血圧カフを巻いて行います。
腕と足の血圧比を求めて足の血管に詰まり(閉塞性動脈硬化症)がないか、同時に脈波や心音を分析し動脈硬化の程度(血管年齢)を調べます。
皮膚潅流圧検査
(SPP検査)
検査が必要な場所(毛細血管)にセンサーをあてて、圧をかけます。
皮膚灌流圧とは皮膚に流れる毛細血管の血圧のことで、血圧から毛細血管に血流がどの程度あるのかを調べます。下肢虚血の重症度や難治性潰瘍の治癒予測を行います。
血管超音波検査 超音波の器具を用いて、人体にある様々な血管の検査を行います。頸動脈では動脈硬化の評価や脳に血液を送る血管の狭窄や閉塞の有無を検査します。
下肢の動脈では足のしびれや冷や汗の原因となる閉塞性動脈硬化症の有無を検査します。
下肢静脈では重篤な肺塞栓症、いわゆるエコノミークラス症候群と関連する深部静脈血栓の有無や静脈瘤の有無を検査します。
腎動脈では腎性高血圧の原因となる腎動脈狭窄症の有無を検査します。
サーモグラフィー検査 主に膝下から足先や手先の表面を赤外線カメラで撮影します。
生体から放射される赤外線をとらえ、表面の温度分布を調べます。

呼吸機能検査

呼吸機能検査 マウスピースをくわえて、鼻をつまみ、指示にしたがって息を吐いたり吸ったりします。
どれぐらい息が強く大きくはけるかを調べることで、肺気腫や喘息、肺疾患がわかります。
また全身麻酔手術の前検査としても取り入れています。正しい結果を得るためには患者さんの協力と努力が必要です。
呼気NO検査 アニメーションを見ながらマウスピースを加え10秒間一定の量の息を吐きます。
気道の炎症をみる検査で、喘息の診断や吸入ステロイド薬への反応性の予測や治療経過の判定の材料となります。

神経・筋の生理検査

脳波検査 ベッドに仰向けになり、頭皮に10~20個の電極つけます。安静な状態で行い、途中に深呼吸を繰り返します。睡眠状態で行う場合もあります。
大脳の活動状態を波形でとらえ、意識障害、脳血管障害やてんかんの診断に役立ちます。
神経伝導検査 手足の先や顔の表面に電極を貼り付け、皮膚を電気で刺激します。痛みを伴う検査です。
運動神経・感覚神経の刺激の伝わる速度を計測し、末梢神経の状態を調べます。神経の障害の部位や程度、脱髄や軸索障害などがわかります。
誘発電位検査 検査を必要とする部位に電極を貼り付け、視覚や聴覚を刺激します。
神経路を伝わっていく電気信号を皮膚上より記録し、感覚に関する脳や神経系の機能をみます。聴覚誘発電位では、主に新生児や乳児の聴力、脳幹部病変の傷害部位と程度を調べ、体性感覚誘発電位は末梢神経や脊髄機能、脳幹部機能などを調べます。

その他の検査

腹部超音波検査 ベッドに仰向けになり、上腹部を中心に超音波器具をあてます。
画面上で肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓等を観察し、腫瘤や結石などの有無を調べます。基本的には空腹時で行います。健診業務などのスクリーニング検査や腫瘤などの経過観察で行います。
甲状腺超音波検査 ベッドに仰向けになり、首(頸部)に超音波器具をあてます。
画面上で甲状腺自体の炎症の有無、腫瘤の有無やその性状、甲状腺周囲のリンパ節の腫大などを観察します。
簡易終夜睡眠ポリグラフィー 胸に機械を巻いて鼻と指にそれぞれセンサーをつけ、睡眠中の呼吸の変化を調べます。
10秒以上の無呼吸や低呼吸が一晩(7時間)で何回起きているかの指数をみて重症度がわかります。
平衡機能検査 機器の上に靴を脱いで立ちます。開眼閉眼で行います。
体の平行感覚について調べる検査でめまいの診断や膝や股関節の術前検査として行います。
尿素呼気試験 薬を飲む前の呼気と飲んだ後の呼気を採取します。
胃がんや胃潰瘍と深く関わりのあるピロリ菌の有無が間接的にわかります。
ピロリ菌の持つ特有の酵素が薬と反応した時にでる微量のガスをはかります。
食事やたばこは検査結果に影響を及ぼすため検査前は控えます。

病理検査部門の検査について

病理検査

組織検査 治療方針の決定や良性・悪性の鑑別などを目的として、患者さんの体から採取された組織や細胞を顕微鏡下で観察できるように組織標本を作成します。
作製された組織標本は、病理専門医によって確定診断がなされ、臨床の先生に結果が報告されます。
また、必要に応じて病理医から依頼される特殊染色や免疫組織化学染色も行い、一日でも早く結果報告ができるよう日々尽力しています。
細胞検査 検体採取時に侵襲性が低く、液状の検体(尿、喀痰)や子宮頸部・体部の擦過などの検体を用いて染色しスクリーニングを行います。
細胞検査士の資格を持つ臨床検査技師が診断を行い悪性を疑う細胞の出現があれば病理医に提出し診断が確定されます。

免疫組織化学染色

免疫組織化学染色とは、目的とする細胞に発現しているタンパク抗原に特異的な抗体を反応させ、発色試薬により可視的に観察が可能となる染色法です。この染色は、病理専門医が診断を行うにあたって補助的な役割を担っており現在の病理組織検査において欠くことのできない染色法となっています。当院では平成28年に免疫組織化学染色システムを導入し、院内での染色が可能となりました。

特殊染色

こちらも免疫組織化学染色と同様に、病理専門医の診断の補助的な役割を担った染色法で、糖質や脂肪組織、線維組織などを選択的に染め分けることができます。

病理解剖

病理解剖は、ご遺族の同意のもとに死因の原因究明や未来の医療の発展の為に行われます。

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