平成28年度 病院指標

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DPC制度とは

DPC(Diagnosis Procedure Combination)制度とは、平成15年度より導入された急性期入院医療を対象とした診療報酬の包括支払制度のことです。
DPCは医科保険を使用し一般病棟に入院された患者さんを対象としています。
そのため、以下の方は対象外となります。

  • 自動車賠償責任保険、労災保険、自費診療患者さん
  • 歯科口腔外科入院患者さん
  • 回復期リハビリテーション病棟などのみに入院し、急性期病棟を一度も使用しなかった患者さん
  • 入院後24時間以内に死亡された患者さん

指標公開の目的

情報公開することで地域のみなさんに当院の特徴や役割について理解を深めていただくことを目的としています。

  • この指標は平成29年度 病院情報の公表の集計条件等について(案)(厚生労働省平成29年8月21日参考資料)に準じて作成しています。

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

集計期間

平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者さんです。
※件数が10未満の場合は、ー(ハイフン)を記入しています。

対象者

医科保険適用患者(公費・生活保護含む)で一般病棟に1回以上入院した患者さん

在院日数

初回の入院日から退院日までの期間です。

平均在院日数

自院:入院から退院までの日数の平均値です。
他院:平成28年度 厚労省診断群分類別在院日数Ⅲ群(※1)より引用します
(※1)DPC病院は厚生労働省により以下のように分類されており、当院はⅢ群に該当します 【Ⅰ群 大学病院本院・Ⅱ群 大学病院本院に準ずる病院・Ⅲ群 その他の病院】

患者数

一連の入院を1カウントとします。

  1. 7日以内の同一傷病名再入院
  2. 一般病棟とそれ以外の病棟を組み合わせた入院

転院率

全退院患者のうち他の病院へ移った割合です。
計算式:転院患者退院数/該当DPCコード退院数

DPCコード(診断群分類)

一入院中に最も医療資源を投入した傷病名と手術・処置などを組み合わせた14桁のコードのことです。
同じ傷病名でも、治療の内容によってDPCコードは異なります。

ICD-10コード(国際疾病分類 第10版)

医学的に類似している疾患・障害・状態などを区別して整理(分類)したアルファベットと数字を用いたコードのことです。

Kコード

医科診療報酬点数表で定められた手術のコードのことです。

患者用パス(クリニカル・パス)

入院中に受けていただく治療や検査をスケジュール表にしたものです。

年齢階級別退院患者数

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当院の一般病棟の年齢階級別(10歳刻み)患者数を集計しました。

定義

  • 平成28年度に一般病棟を退院した患者さんです。
  • 年齢は一般病棟に入院した時点のものを使用しています。
  • 年齢階級は90歳以上を一つの階級として設定しています。
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 553 157 139 195 251 451 1231 1753 1644 459

当院は南丹医療圏の中核病院であり小児から高齢者まで幅広い年代を診療しております。
また、近隣施設唯一の小児科入院施設であり、夜間休日を含め小児救急に力を入れて取り組んでいます。
全体を通して60歳以上が7割を超えており、これは地域の高齢化を反映しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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診療科別に患者数の多いDPCコード14桁について集計しました。
(対象外:短期滞在手術等基本料3を算定する患者)

内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患(経皮的冠動脈形成術等) 248 3.58 4.71 1.61 72.46 内容参照
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 163 2.74 3.06 0.00 72.63 内容参照
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎の治療 116 30.09 21.25 22.41 85.03
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 99 20.53 12.43 8.08 81.57
050130xx99000x 心不全の治療 85 27.56 17.95 8.24 85.66

内科で1.2番目に多い症例は、狭心症・慢性虚血性心疾患の心臓カテーテル的手術です。
生活習慣の欧米化に伴い糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病が増加し、その結果動脈硬化を背景とした冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)が増えてきております。循環器内科では、この冠動脈疾患に対する心臓カテーテル検査・治療(冠動脈造影検査、経皮的冠動脈形成術)を数多く行っております。これは主に手首や足の付け根の動脈から心臓まで管(カテーテル)を通して、心臓の筋肉を栄養している冠動脈の細い部分(狭窄)を確認し、風船(バルーン)で広げたり金属の筒(ステント)を留置したりする治療です。当院では主に1泊または2泊の入院で実施しており、可能な限り手首の血管を利用することで患者さんの負担を極力軽減できるように努めております。

3番目に多い症例は、誤嚥性肺炎です。誤嚥とは食物や唾液が食道ではなく誤って気管に流れ込むことで、発生する肺炎です。年齢により嚥下機能の低下した人で起こりやすくなります。当院では周囲に老健施設が多いこともあり、肺炎の中で多くの割合を占めています。症状は普通の感染性肺炎と同じで、発熱、咳嗽、喀痰、頻呼吸、低酸素血症などですが、元気がない、食欲が落ちてきたなどの症状しかみられないこともあります。治療は抗生物質を使用しますが、歯科や耳鼻科、言語療法士と連携して行う口腔内のケアや嚥下リハビリも重要です。

4番目に多い症例は、腎臓・尿路系の感染症です。原因となる菌が膀胱や腎臓に侵入し炎症を起こす疾患です。腎臓は血流が豊富な臓器であり、菌が侵入すると、血液にまで入り込み、時に重症化することもあります。血液検査・尿検査で炎症の程度や原因菌を確認し、さらに超音波、CTによる画像検査で尿路に通過障害がないかを確認します。抗生物質による治療を行い、尿路に通過障害(尿管結石が多い)があれば、尿管にステントと呼ばれるチューブを挿入し、尿が適切に体外に排出されるようにします。

5番目に多い症例は、心不全です。心臓は全身に血液を送り出すポンプですが、さまざまな原因によりこのポンプのはたらきが低下して、必要とされる血液が供給されずに血液がうっ滞する状態がうっ血性心不全です。肺の血液が滞ることで呼吸困難が生じたり、末梢の組織にむくみが生じて体重増加や食欲不振につながります。また十分な血液が供給されないことで全身倦怠感や尿量の低下が起こります。主な治療として血行動態を中心に病態や重症度を把握して薬物療法を行い、原因となる疾患の治療も行うことで再発防止につなげていきます。最近は心臓リハビリテーションの積極的な導入を図ることで、運動耐容能の改善や繰り返す心不全増悪のリスク軽減に努めております。

小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満)の治療 76 5.89 5.79 0.00 4.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)の治療 65 5.77 6.02 0.00 1.88
040100xxxxx00x 喘息の治療 53 6.21 6.42 0.00 4.08
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 の治療 46 3.87 5.5 0.00 3.89
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上)の治療 26 7.12 6.18 0.00 0.00

小児科では、呼吸器感染症のお子様がほとんどです。多くの場合軽症が多いですが、中には肺炎や気管支炎など重症例もあり、発熱や咳嗽などが長く続く場合には小児科を受診されることをお勧めします。
また気管支喘息やウイルス性胃腸炎の割合も高く、症状が悪化する前に加療を行う事も重要です。
当小児科では退院された後は患者さんのご都合に応じてかかりつけ医に紹介する事も積極的に行っております。
その他ご不安な事があればその都度ご相談ください。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術 41 5.29 6.82 2.44 62.34 内容参照
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 39 4.51 5.6 0.00 33.56
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 23 11.00 9.08 0.00 69.91
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術 22 8.82 7.61 4.55 72.14
060210xx9700xx ヘルニアの記載のない腸閉塞(腹腔鏡下腸管癒着剥離術等) 17 14.59 15.23 5.88 71.59

外科では胆石症および胆嚢炎に関連した疾患が最も多くなっています。
また、急性虫垂炎の症例もおおく、ほぼ全例腹腔鏡下で虫垂切除術を施行しています。腸閉塞に対しても近年は腹腔鏡下での手術が増えてきました。
外科では、胃や大腸、肝、膵など様々な臓器を対象に治療を行っており、癌に対しては手術を中心とした集学的治療を行っています。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 60 54.80 27.63 8.33 82.30
070343xx99x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎の治療 41 2.00 3.07 0.00 76.22 内容参照
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術 27 33.48 26.26 0.00 76.30 内容参照
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎の手術 18 17.72 17.99 0.00 77.61 内容参照
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 15 28.07 22.69 0.00 75.40 内容参照

南丹病院の医療圏においても全国の地域と同じく高齢化が進んでおり、整形外科ではご高齢者の転倒による太腿の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)による入院が最も多くなっています。
また当院整形外科には脊椎・脊髄病センターを併設しており、南丹病院医療圏以外からも多数の脊椎疾患の方が入院されています。

呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍の手術 24 14.92 12.73 0.00 70.75
040200xx01x00x 気胸の肺切除術等 - - 10.09 - -
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍の治療 - - 3.68 - -
100330xxxxx0xx 栄養障害の治療 - - 17.84 - -
010010xx9905xx 脳腫瘍の治療 - - 15.14 - -

呼吸器外科の入院で最も多いのは、肺悪性腫瘍手術目的の入院です。肺悪性腫瘍には原発性肺がんが多く、他の部位のがんから肺にきた転移性肺腫瘍もあります。肺がん術後は定期的に検査を行い転移、再発の早期発見に努めています。転移、再発が見られた場合には、化学療法を行うことが多いのですが化学療法の初回は入院で、2回目以降は外来で行っています。
気胸に関しては、若い人に起こりやすい特発性気胸や、主に中年以降の喫煙者に見られる慢性閉塞性肺疾患等が原因で起こる続発性気胸の治療も行っています。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常による帝王切開術 23 9.61 9.88 0.00 32.91 内容参照
120090xx97xxxx 生殖器脱出症の手術 20 12.95 9.44 0.00 70.05 内容参照
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの 19 6.26 6.42 0.00 40.79 内容参照
120170xx99x0xx 早産、切迫早産の管理 19 14.21 20.79 5.26 28.58
120140xxxxxxxx 流産の管理 13 1.31 2.43 0.00 32.15

産婦人科では今回の指標の数値に普通のお産は入っていません。このため手術件数の多い帝王切開、子宮脱手術、腹腔鏡下手術が多くなっています。
また、赤ちゃんが出てくるときの状態をできるだけ良くするために、妊娠37週未満での分娩を避けるために、切迫早産に対し、入院での安静と子宮収縮抑制剤での管理を行います。一旦入院しても経口剤での管理が可能となったなら退院し、できるだけ自宅での療養になるようにしており、場合によっては再入院となり回数が多くなっています。
そして、あまり知られていませんが、日本全体の統計上、妊娠の15%前後が流産となっています。流産の最も多い原因は染色体異常とされていますが、これは両親ともに染色体異常がない場合にもある割合で出現しますのでどなたにも流産の可能性が有ります。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020200xx9710xx 黄斑、後極変性の手術 - - 7.72 - - 内容参照
020240xx97xxx0 硝子体疾患の手術(片眼) - - 7.01 - - 内容参照
020320xx99xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患の治療 - - 9 - -
020370xx99xxxx 視神経の疾患の治療 - - 11.09 - - 内容参照
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患の手術(片眼) - - 2.91 - - 内容参照

眼科の入院はほとんどが手術目的となります。
最も多い症例は白内障で、全症例数の9割以上を占めますが、本統計には短期滞在手術等基本料3の入院は含まれていません。当院では白内障は1泊2日あるいは2泊3日で手術をおこなっています。両眼に白内障を患っている患者さんは、片眼の手術後に一旦退院し、後日再入院して反対側の眼の手術を受けられるています。次に多い症例が網膜・硝子体疾患で、全症例数の約1割に及びます。これらの疾患は、放置することで失明の危険性がある重篤な疾患であり、治療に力を入れています。

耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患の手術 22 7.41 8.12 0.00 20.32 内容参照
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎の手術 22 7.50 7.47 0.00 63.50 内容参照
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍の手術 12 9.08 7.75 0.00 63.67 内容参照
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍の手術 12 11.33 9.27 0.00 63.67 内容参照
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍の手術 - - 14.06 - -

耳鼻咽喉科での入院症例で最も多いのは慢性扁桃炎で口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術を行う患者さんと、慢性副鼻腔炎で内視鏡下副鼻腔手術を行う患者さんです。
また、頭頸部がん専門医が常勤している病院として、耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺(耳下腺・顎下腺)の良性腫瘍や甲状腺癌、頭頸部癌(舌癌、咽頭癌、喉頭癌、鼻副鼻腔癌など)の診療・手術も数多く行っております。頭頸部癌は手術だけでなく、放射線治療、抗癌剤治療、免疫治療、緩和治療も含めた総合的診療を行っています。

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍の手術 55 7.04 7.44 0.00 76.96 内容参照
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症の治療 27 8.63 12.43 3.70 68.04
110310xx01xx0x 腎臓または尿路の感染症に対する経皮的腎(腎盂)瘻造設術 20 14.80 14.67 20.00 73.45
11012xxx020x0x 上部尿路疾患に対する経尿道的尿路結石除去術 19 4.74 5.83 0.00 70.11 内容参照
110070xx99x20x 膀胱腫瘍に対する抗がん剤等の治療 13 9.15 11.72 0.00 62.31

当院の泌尿器科でDPC運用が多いのは、膀胱悪性腫瘍(膀胱癌)に対する経尿道手術目的の入院です。
次いで腎盂腎炎などの尿路感染症治療目的の入院が多くなっています。本入院では、抗菌薬などの内科的治療のみで治癒する場合もありますが、腎などから膿を出すための外科的処置が必要になることもあります。
4番目に多いのは尿管あるいは腎結石症に対して内視鏡を使って結石を破砕・摘出する手術目的の入院です。
5番目は膀胱癌患者さんに対する抗がん剤治療等のための入院です。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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5大癌について以下の通り集計しました。

  1. 初発患者:UICCのTNMからなる病期分類(ステージ)による患者数
  2. 再発患者:期間内の患者数
  • TNMとはT(原発腫瘍の進展範囲)N(所属リンパ節転移の有無と進展範囲)M(遠隔転移の有無)の3つの構成要素の付記する数字によって、悪性腫瘍の進展範囲を示すものです。これらの組み合わせにより病期分類(ステージ)が決定します。

定義

  • 患者数は延患者数です。
  • 初発例としてカウントした患者は再発例にはカウントしません。
  • TNM分類が不正確等でステージが不明の場合は不明として別記しました。
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 59 - - 39 - - 1 7
大腸癌 18 24 31 28 - 15 1 7
乳癌 - - 11 - - - 1 7
肺癌 - - 17 60 18 20 1 7
肝癌 - - - - - 25 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

当院は平成27年4月に地域がん診療病院の指定を受け、がん診療の拠点病院として治療を提供しており、手術・化学療法・放射線治療など幅広い治療を行っております。胃癌、大腸癌の件数が多く、次いで肺癌となっています。胃癌、大腸癌は内視鏡的治療から外科的治療、緩和治療まで様々な病期に対応した治療を行っています。乳癌は専門外来での対応をしております。肺癌は早期の場合の手術療法やⅢ期IV期に対する化学療法を行っています。肝癌は平成27年と比較して症例数が増加し、外科的治療やTACE、緩和治療などの治療をおこなっております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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成人(20歳以上)の市中肺炎につき重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。

  • 市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことです。
  • 重症度の集計には、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROP)を使用しました。

定義

  • 入院契機傷病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支(DPC040080)に該当し、ICD-10コードがJ13-J18ではじまるものです。
  • インフルエンザ等、ウイルス性肺炎(DPC040070)、誤嚥性肺炎(DPC040081)は除外しています。
  • 一般病棟外からの転入、他院からの転院は除外しました。
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 16 8.94 51.31
中等症 108 21.44 81.49
重症 32 24.97 84.03
超重症 - - -
不明 - - -

市中肺炎は様々な細菌・ウイルス・真菌などが引き起こします。早期に適切な治療を行うため重症度を分類し、軽症であれば基本的には外来で治療しますが、基礎疾患(高齢者・糖尿病・悪性腫瘍など)のある方などで免疫が低下されている方や、合併症のリスクがある方は入院で経過をみることもあります。
原因菌の検索を行い、それに応じた抗生物質・抗ウイルス薬・抗真菌薬などを投与します。
また、肺炎球菌についてはワクチンがあり、接種することで発症予防になります。
当院では、重症度が中等度の患者さんが全体の67%を占めています。
年齢が高くなるほど重症度が高くなり、在院日数が伸びています。

脳梗塞のICD10別患者数等

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脳梗塞(DPC010060)の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しました。

定義

  • 最も医療資源を投入した傷病名の脳梗塞ICD-10の上3桁で集計しました。
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 90 51.74 75.77 12.15
その他 17 53.94 79.53 3.74
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -

ほとんどの症例で発症後3日以内に治療を行っています。発症直後では脳血栓溶解療法(t-PA)が適応になる場合もあり、他に抗凝固療法・抗血小板療法・脳保護療法・抗脳浮腫療法などを必要に応じて併用します。
迅速に治療を行うことで後遺症を最小限に抑えることができ、再発予防として早期リハビリ開始に繋がります。
急性期治療を終えた患者さんは自宅・施設・他病院などへ退院されますが、回復リハビリテーション病棟へ転棟・転院されることもあります。
当院は平成27年12月より回復期リハビリテーション病棟が稼働しております。
脳神経外科においては現在常勤医が不在であり、この指標には反映されておりませんが、外来診療のみを行っております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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診療科別に手術件数の多い順に上位5術式について集計しました。
症例数、術前日数、術後日数、平均年齢、転院率を集計しました。

定義

  • 各診療科別に症例数の多い順に上位5術式について科別に示しています。
  • 同一手術において複数の手術手技を行った場合、主たる手術のみをカウントしています。
  • 手術術式の点数表コード(Kコード)による集計ですが、輸血関係や小手術などは除外しています。
  • 平均術前日数とは入院日から手術日までを、平均術後日数とは手術日から退院日までをさし、それぞれ手術日は含んでいません。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 269 0.55 1.46 0.37 66.73 内容参照
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 226 4.00 6.16 3.10 74.12 内容参照
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 102 3.91 13.01 4.90 78.55 内容参照
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 42 1.26 1.62 0.00 70.95 内容参照
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 39 0.44 7.82 0.00 73.03 内容参照

内科で1番目に多い手術は内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)です。
発見された大腸ポリープ(結腸・直腸の腺腫)や一部の早期大腸癌はポリペクトミー・粘膜切除術(EMR)で切除対応しております。スネアワイヤーといわれる金属の輪の中に病変を入れて通電して切除します。
「長径2cm以上」の病変についても同様の手術手技で対応できるものは行っており、合計するとこの手術手技の件数はさらに多くなります。この手技で対応困難な病変については、粘膜切開剥離(ESD)や腹腔鏡下手術など適切な方法を検討して対処しております。

2番目4番目に多い手術は経皮的冠動脈ステント留置術・経皮的冠動脈形成術です。心臓の筋肉を栄養している冠動脈が動脈硬化で細く(狭窄)なって引き起こされる狭心症や、血液の塊(血栓)などで急に詰まってしまう(閉塞)急性心筋梗塞などに対して、カテーテルという管を用いて行う治療です。主に手首や足の付け根の動脈から心臓までカテーテルを通して、病変部分で風船(バルーン)を広げたり金属の筒(ステント)を留置して血液の流れを改善させる治療です。当院では主に1泊または2泊の入院で実施しており、可能な限り手首の血管を利用することで患者さんの負担を極力軽減できるように努めております。

3番目に多い手術は四肢の血管拡張術・血栓除去術です。近年の生活習慣病の増加に伴い、全身の動脈硬化症の一部分症として末梢動脈疾患(多くは下肢の動脈が狭窄して血流が悪くなる状態)が増えてきており、生命予後にとっても重大な病態と考えられています。冠動脈におけるカテーテル治療と同様に末梢動脈疾患に対しても、カテーテルを用いて動脈の狭窄や閉塞病変に対してバルーン拡張やステント留置を行うことで血液の流れを改善させることができます。この領域におけるカテーテル治療の進歩は近年目覚ましく、以前はバイパス手術の適応になっていた病変に対しても、より低侵襲なカテーテルでの治療ができるようになってきております。

5番目に多い手術は、内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層)です。早期胃癌の内視鏡的切除は、局注剤や電気メスの改良により初期の粘膜切除術(EMR)から進化し、現在ではほとんどの症例はこの粘膜切開剥離(ESD)で行われ、外科的手術を避けられるようになってきています。癌疑いで切除後、最終的に病理結果が良性のものは件数に含まれておりませんので、ESDの手術手技自体はさらにより多くの方に適応されており、また難易度が異なりますが、食道・大腸においても行われています。ESD後に追加外科手術が必要かどうかは病理組織検査でガイドラインに沿って慎重に判断しています。

小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの) 11 0.00 2.09 0.00 1.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 - - - - -
K653-3 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術 - - - - -

小児科では、お子様に急激で間歇的な腹痛や嘔吐を認めた場合には、腸に腸がめり込んでしまう腸重積症を疑います。早期の診断と治療が大切な疾患ですが、その治療として高圧浣腸という処置をおこないます。
これは少し強い圧力で浣腸を行う事でめり込んだ腸管を整復する出血を伴わない処置で、経過時間が短ければ短時間で整復は可能です。しかしながら経過時間が長いと高圧浣腸だけでは整復不可能となり、小児外科にて手術が必要となります。

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 77 2.30 5.26 2.60 66.91 内容参照
K6335 鼠径ヘルニア手術 56 0.48 1.79 1.79 46.11 内容参照
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 40 0.25 2.20 0.00 68.28 内容参照
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 40 0.30 3.35 0.00 34.68
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 27 8.15 12.48 3.70 72.00 内容参照

外科で最も多い手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術です。急性胆のう炎を起こしている場合は緊急で手術を行うこともあります。症状が軽い場合は内科的治療で安定した後に手術を行います。
鼡径ヘルニアの手術は症例に応じて腹腔鏡下手術を行っています。虫垂切除術はほぼ全例腹腔鏡下で行っています。
大腸癌や胃癌の症例も多く、腹腔鏡下手術を積極的に行っています。

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 68 2.35 40.51 10.29 75.87
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 53 3.91 26.70 0.00 74.30 内容参照
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 45 1.62 36.29 0.00 74.09 内容参照
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 26 5.92 57.73 7.69 80.42
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 21 7.38 17.76 0.00 59.67

整形外科では脊椎・脊髄病センターを併設しており、脊椎の手術件数が多いのが当院の特徴となっています。
南丹病院医療圏においても高齢化が進み、ご高齢の転倒による太腿の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)による入院も多く、ほとんどが手術適応となっていますが、ご高齢者の場合術後のリハビリも重要で日数も要するため、回復期リハビリテーション病棟やリハビリテーション専門病院に早期に移動していただくようにしています。
また身体は元気であるにもかかわらず、膝や股関節が痛くて歩けず日常生活が不自由なご高齢者も多く、膝関節や股関節の人工関節手術も増えつつあります。

呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 11 1.82 11.55 0.00 67.73
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) - - - - -
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他) - - - - -
K485 胸壁腫瘍摘出術 - - - - -

呼吸器外科で多い手術は、胸腔鏡補助下の肺悪性腫瘍手術です。
原発性肺癌の標準手術は肺葉切除術ですが、早期のものに関しては、区域切除術あるいは部分切除術などの積極的縮小手術も行っています。
また、低肺機能などハイリスク患者さんに対しては、状態に合わせた治療を選択しています。
転移性肺腫瘍に関しては、部分切除術を基本に必要があれば区域切除術や肺葉切除術を行っています。
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術)は、主に気胸に対する手術です。

産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 28 6.07 7.36 0.00 33.14 内容参照
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 26 1.08 4.15 0.00 40.19 内容参照
K861 子宮内膜掻爬術 18 0.11 0.11 0.00 51.28
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術)(腟式、腹式) 18 1.00 10.94 0.00 70.61 内容参照
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 13 4.08 7.46 0.00 35.08 内容参照

産婦人科では、お産は、できるだけ自然にと考えています。しかし、妊婦健診で骨盤位(逆子)や前置胎盤などが分かっている場合には、分娩を安全に終了させるために1.帝王切開を予定を立てて麻酔科管理下に施行しています。昔とは違い、帝王切開は安全に終了できる手術となっています。また、以前に帝王切開術や子宮筋腫の手術を受けて子宮を切開したことのある方も陣痛による子宮の収縮に子宮が耐えられないことが有り、安全のため、同様に帝王切開を施行しているため手術件数は増加しています。また、陣痛で入院された後、胎児の状態を胎児の心拍数で見守っていきますがこれで胎児の状態が危険になったと診断したときと他院より胎児の状態が悪いため救急搬送されて来たときには、5. 緊急帝王切開術を施行しております。
婦人科の手術は、できるだけ体の負担の小さい腹腔鏡下手術を施行していますが、手術の適応より良性の卵巣腫瘍の手術が多くなり、2. 子宮附属器腫瘍摘出術(腹腔鏡)が多くなっています。3. 子宮内膜掻爬術は、最近増加している子宮体癌の検診で異常を認めた場合にする日帰りの精密検査です。この検査では癌になる前の前癌状態から見つけることができますのでしっかりと受けるようにしてください。子宮脱は年齢を重ねられて、多産や立ち仕事などの様々な条件が重なって、子宮や膀胱などが下垂する疾患ですが長寿の方が増えるにつれ増加していますが都会の病院に比較して特に多い手術です。当院では、4. 子宮脱手術は、基本的に膣からの手術だけで開腹となる可能性は非常に少ないと考えていただいて結構です。そして術後は下垂の違和感がなくなり普通の生活に戻ります。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 415 0.58 1.24 0.00 75.59 内容参照
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 20 0.40 8.25 0.00 69.50 内容参照
K279 硝子体切除術 - - - - - 内容参照
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - - 内容参照
K281 増殖性硝子体網膜症手術 - - - - - 内容参照

眼科では、白内障に対する手術である水晶体再建術が集計対象手術件数の9割以上を占めます。
最新の手術機械を所持しており、より安全な手術を心がけています。
次いで挙げられるのが、硝子体茎顕微鏡下離断術です。増殖糖尿病網膜症や網膜剥離、黄斑円孔などの網膜硝子体疾患に対する手術です。
患者さんの状態によっては、上記の白内障手術と硝子体手術を同時に行うこともあります。

耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 25 1.00 5.64 0.00 66.96 内容参照
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 21 1.00 5.52 0.00 20.76 内容参照
K319 鼓室形成手術 - - - - - 内容参照
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) - - - - - 内容参照
K3941 喉頭悪性腫瘍手術(切除) - - - - -

耳鼻咽喉科の手術で最も多いのは慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術です。
また、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術も数多く行っています。
その他、慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術、頭頸部(耳・鼻・口腔・咽頭・甲状腺・唾液腺など)の良性・悪性腫瘍の手術、喉頭の良性・悪性腫瘍に対する喉頭微細手術など頭頸部外科全体をカバーする手術を行っています。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 56 1.79 4.23 0.00 76.91 内容参照
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 23 1.17 3.00 4.35 69.43 内容参照
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 20 1.10 5.95 5.00 74.20 内容参照
K843 前立腺悪性腫瘍手術 11 1.00 10.73 0.00 73.67 内容参照
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) - - - - - 内容参照

最も件数が多い手術は膀胱悪性腫瘍(膀胱癌)に対する経尿道手術です。全身麻酔あるいは腰椎麻酔下に一時間程度で実施可能な、表在性膀胱癌に対する根治手術です。
2番目は尿管あるいは腎結石症に対して内視鏡を使って結石を破砕・摘出する手術です。当院では柔らかい内視鏡とレーザーを使うことによって、安全かつ確実な砕石が可能となっています。
3番目に多いのは経尿道的尿管ステント留置術です。尿管とは腎臓から膀胱へと尿を送る管ですが、様々な原因で起こる腎盂腎炎などの際に主に膿を出す目的で、腎臓から膀胱までストロー状のチューブ(ステント)を通す方法です。
4番目は根治可能な前立腺癌に対して前立腺を全摘出する手術です。当院では最先端の止血装置等を用いることで、安全かつ術後の尿失禁などの合併症も少ない手術が実施可能となっています。
5番目は前立腺肥大症に対し、内視鏡を使って内側から前立腺を削ることによって、排尿状態の改善を目指す経尿道的前立腺手術です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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医療の質を改善するため、臨床上ゼロにはなりえませんが、少しでも改善すべきものとして、以下の4つについて医療資源を最も投入した病名と入院契機病名の同一性の有無を区別して患者数と請求率を集計しました。

  1. 播種性血管内凝固症候群
    基礎疾患(急性白血病、悪性新生物、敗血症など)の悪化などで血液の固まる力が高まり、全身の細い血管で小さい血栓が多発し、臓器不全、出血傾向がみられます。
  2. 敗血症
    細菌などの感染症が原因で全身の臓器に炎症反応を起こします。
  3. 真菌症
    血液中に細菌が存在する状態です。
  4. 手術・処置等の合併症
    手術や処置等が原因となって起こる病気のことです。

定義

  • 最も医療資源を投入した傷病名が上記のものについて、患者数をカウントし、全患者に対する発症率を記述しました。
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 12 0.18
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 79 1.16
異なる - -

播種性血管内凝固症候群(以下DIC)や敗血症が医療資源を最も投入した病名なる場合は、高額な点数(入院費が高くなる)が設定されており、臨床的に根拠のある診断でなければアップコーディング(より高い診療報酬を得るために意図的に傷病名を変更すること)を疑われかねない項目です。
これらの病気には、原疾患があることが多く、どちらを選択するかは厚生労働省が作成しているコーディングテキストに基づいて決定しております。
しかし、急性期医療を行う当院では、これらの重篤な患者を受け入れる役割を担っており、病気をゼロにすることはなりえません。
厚生労働省による平成27年度の全国DPC対象病院データー集計では、全国症例に対する割合がDICが0.17%、敗血症が0.58%でした。当院はDICが0.00%、敗血症が0.25%であり、どちらも全国平均を下回っています。

また、手術・処置合併症は、手術・処置などを起因とした併発・続発による合併症などが含まれています。合併症の可能性については、事前に説明しており、万が一起こった場合は迅速に対応しております。その他、薬物中毒などの緊急救命症例も含まれています。

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